著者
鈴木 慎吾 上原 孝紀 生坂 政臣
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.106, no.12, pp.2568-2573, 2017-12-10 (Released:2018-12-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1

外来診療における診断を目的とした医療面接は,問診票をみた段階で疾患を想起することから始まる.患者の話を頭のなかで映像化しながら,まずはopen questionで概要と問題点,患者ニーズを把握し,続いてclosed questionで想起した疾患仮説の妥当性を検証する.器質的疾患の見逃しを防ぐには精神疾患の除外が重要であり,代表的な精神疾患の特徴を理解し,積極的に診断する訓練が欠かせない.
著者
生坂 政臣 大平 善之 野田 和敬 鋪野 紀好 塚本 知子 鈴木 慎吾 上原 孝紀 池上 亜希子
出版者
千葉大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

医学生のProblem-based learning (以下PBL) テュートリアルにおいて、患者再現VTRを用いることにより、プライマリ・ケアの実臨床に即した幅広い領域での診断推論が行われるか否かを、従来の紙媒体を用いたPBLテュートリアルとの比較において検討した。その結果、患者再現VTRを利用しても鑑別疾患数は増加しなかったが、心理・社会面を含めた多方面からアプローチする診療が意識づけられ、さらにテューターへの負担も少ないなど、患者再現VTR利用のメリットを明らかにすることができた。作成コストは小さくないが、このような患者再現VTRは今後の卒前の医学教育に大きく資するものと期待される。