著者
堀内 康生 木寺 克彦 志野 和子 尾崎 元 舟木 仁一 上野 成子 吉村 彰友 菅原 猛行 藤谷 宏子 玄 俊孝 更家 充 中島 理 一色 玄 夏原 由博
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF PEDIATRIC ALLERGY AND CLINICAL IMMUNOLOGY
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.15-21, 1990-08-25 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14
被引用文献数
3 2

7施設に通院ないし入防中のダニに高い抗体価を有する喘息児47例を対象に防ダニ布団カバーを使用し臨床症状の経過およびダニ数の計測を行った. ダニ数の計測に際し, 防ダニカバーを使用しない群を対象群とした. 防ダニカバー使用群では使用1カ月後にダニ数は著明な減少を認めた. 発作点数も減少し咳漱・夜間睡眠などの臨床症状も改善した. しかし, 夏季にはダニ数が増加し, 臨床症状も悪化した. 室内のダニ繁殖による侵人が考えられ, この時期には除湿や部屋の掃除を徹底することが必要かと考えられた.
著者
夏原 由博 堀内 康生 木寺 克彦 志野 和子 尾崎 元 舟本 仁一 上野 成子 吉村 彰友 菅原 猛行 藤谷 宏子 玄 俊孝 更家 充 中島 理 一色 玄
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.305-309, 1991
被引用文献数
2 2

高密度織物を寝具カバーとして使用した場合にダニ汚染を防ぐ効果の試験を行った。試験は22人の喘息患児の寝具を対象とした。寝具を2群にわけ, 一群の敷布団, 掛け布団, 枕を高密度織物製のカバーでおおい着用群とし, もう一群はカバーでおおわず非着用群とした。寝具はさらに供試カバーの上から木綿のシーツでおおい, 同じシーツをコントロールにも使用した。ほこりはカバー着用前と着用4週間後に木綿シーツの上面2m^2から採取した。検出されたダニは主にヒョウヒダニ属であった。カバー使用の結果, ダニ個体数は生死体とも有意に減少した。着用4週間後に多数のダニに汚染されていた敷布団(ダニ生体10個体以上/2m^2)はカバー着用群(0/8)で非着用群(2/14)より少なかった。多数のダニ死体による汚染も着用群は非着用群よりより少なかった(1/8および9/14)。