著者
下島 公紀 前田 義明
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.271-271, 2011

海底熱水活動によって海洋に放出されるCO2の拡散挙動観測を実施した。水深1500mの海邸から浮上するCO2液滴は、浮上に伴って周辺海水に徐々に溶解するが、その溶解による低pH環境の影響範囲は比較的狭い。水深200mの海底から噴出・上昇する噴気中CO2は、周辺海水に徐々に溶解することで、海底近傍に低pH・高CO2水塊を形成するが、噴気中CO2は、海底上80m付近において最終的には完全に海水中に溶解し、噴気中からは消滅する。
著者
下島 公紀 前田 義明 間木 道政
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.129-129, 2007

活動的な海底地殻で起こっている海底熱水活動域では,天然の状態でCO2が放出されている。熱水中にはマグマ起源のCO2が高濃度に含まれており,熱水噴出孔から放出された後は,高CO2濃度・低pHの熱水プルームとして深層水中に拡散するという現象が繰り広げられている。海底熱水活動域では、溶解したCO2によって高CO2濃度・低pHの環境が発生していることが予想されるため,熱水活動地帯における液体CO2の挙動観測は,CO2貯留の環境影響評価のナチュラルアナログとして最適である。