著者
南 昌平 横山 真弓 石嶋 慧多 下田 宙 栗原 里緒 宇根 有美 森川 茂 前田 健
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.e29-e35, 2022 (Released:2022-02-15)
参考文献数
50

2016年,近畿地方で2頭の死亡したアライグマが発見された.これらアライグマからオーエスキー病ウイルス(PRV)が分離された.分離されたウイルスの全ゲノム配列を解析した結果,国内で使用されているワクチン株にはないgE遺伝子を保有しており,野外株であることが判明した.同地域のイノシシ111頭とアライグマ61頭の血清についてPRVに対するウイルス中和試験を実施した結果,13頭のイノシシが抗体陽性(11.7%)となり,アライグマはすべての個体で陰性であった.死亡したアライグマの発見地域は養豚場におけるPRVの清浄地域であり,イノシシからアライグマへのPRVの種間伝播が強く疑われた.以上より,本報告はアライグマにおける初のPRV自然感染例であり,イノシシから異種動物へ致死的な感染を引き起こす可能性が明らかとなった.
著者
鈴木 絢子 秋山 今日子 西尾 陽平 田丸 精治 亀尾 由紀 中野 仁志 野口 慧多 寺田 豊 下田 宙 鈴木 和男 渡部 孝 吉澤 未来 後藤 慈 佐藤 梓 池辺 祐介 佐藤 宏 前田 健
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
no.39, pp.1-12, 2012 (Released:2014-01-30)

イヌジステンパーウイルス(Canine distemper virus;CDV)は食肉目動物に致死的な感染を引き起こす。イヌでの致死的な感染はワクチン接種により減少しているが,野生動物での流行は拡大している傾向さえ見受けられる。更には,中国ではヒトと同じ霊長類であるサルに流行し,多くのサルが犠牲となったばかりか,国内の検疫所でも見つかっている。本項では最近国内の野生動物で発生した事例を中心に紹介する。
著者
鈴木 絢子 秋山 今日子 西尾 陽平 田丸 精治 亀尾 由紀 中野 仁志 野口 慧多 寺田 豊 下田 宙 鈴木 和男 渡部 孝 吉澤 未来 後藤 慈 佐藤 梓 池辺 祐介 佐藤 宏 前田 健
雑誌
山口獣医学雑誌 (ISSN:03889335)
巻号頁・発行日
no.39, pp.1-12, 2012-12

イヌジステンパーウイルス(Canine distemper virus;CDV)は食肉目動物に致死的な感染を引き起こす。イヌでの致死的な感染はワクチン接種により減少しているが,野生動物での流行は拡大している傾向さえ見受けられる。更には,中国ではヒトと同じ霊長類であるサルに流行し,多くのサルが犠牲となったばかりか,国内の検疫所でも見つかっている。本項では最近国内の野生動物で発生した事例を中心に紹介する。