著者
早崎 史朗 仁科 健夫 中井 猛之
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.97-103, 2001-09-17 (Released:2017-04-27)
参考文献数
19
被引用文献数
1

医療の選択の際には, 相手の立場に立って考えることが不可欠である。しかし, 治療の選択にあたって, 患者の自己決定権に基づく判断と医師としての理念が衝突することもある。価値衝突を防ぐことはできるのか。患者の持つ自由はどこまで尊重されるのか。学会や大学の授業でエホバの証人に投げかけられる疑問は, 価値衝突やインフォームド・コンセント(IC)の限界に関連するものである。これらの答えを得るには, 医学知識に加え, 医療倫理が重要な意味を持つ。そこで私たちは, 医療関係者や法律家たちにエホバの証人に関する, 正確な情報提供をすることに取り組んできた。その一つとして, 大学の医学生の授業に招かれ, 講義の一部に加わった。1)倫理観, 2)法的側面, 3)医療の選択という観点からエホバの証人の立場を説明した。授業は, エホバの証人に対する理解を深め対立を回避するのに役立つものとなった。本稿では, 未成年者への対応に関して, 考察を加えている。エホバの証人の信念の根底にある考えを披瀝し, これをケース・スタディーとして生命倫理やICについて考察する。

1 0 0 0 OA 朝鮮植物

著者
中井猛之進 著
出版者
成美堂書店
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1914