著者
中福 千壽 進司 克巳 高橋 ゆい 足達 伸司 中城 満 濱谷 浩永
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.305-310, 2004

中学1年生が小学校の5,6年生の理科で学習した物理的領域,化学的領域についてどのような意識を持っているのかを平成14年度と15年度にアンケート調査で調べた。アンケートは理科の各領域について面白かったかどうかや好き嫌いと自信度(理解度)及びそれぞれの理由について尋ねた。実験あるいは工作があった授業,楽しかった授業について好きと答えた生徒が多かった。また,好きと答えた授業については理解が出来たと考えていることが分った。
著者
古木 隆寛 中城 満 原田 哲夫
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.32, no.8, pp.19-22, 2018-05-26 (Released:2018-07-22)
参考文献数
5

「皮膚感覚実験」では温点、冷点、触圧点、痛点の反応数を手掌、手背、脛骨前部、腓腹部の4 カ所で測る。 痛点が各場所に最も多いことが分かり、手と足では手の方が刺激に対する反応が多いことも分かった。「感覚閾値実験」では、基礎刺激量に対して閾値はほとんど同じであり、ウェーバーの法則が成り立つことを学習する。今回の実験では実験学習者の内被験者に刺激を与える側の実験実施者がいかに均一な力、速さで刺激を与えられるかが課題である。二つの実験は簡単な器具で行うことができ、さらにデータ処理の統計学的方法を学ぶ教材としては有効である。「理科離れ」が問題とされている現在で、学生たちが実際に自分たちの体を通して、感覚実験を行うことは、学生たちが生理学的な内容に興味を持つきっかけになる可能性がある。その意味で「皮膚感覚実験」および「感覚閾値実験」は学校教育現場(小学校~高等学校)において有用である。
著者
前田 珠里 吉村 基 福本 有花 中城 満
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.30, no.7, pp.39-42, 2015

本研究では、理科授業における測定誤差の扱い方に焦点を当て、測定誤差を解消するための具体的な手法について明らかにすることを目的とした。そこで、測定誤差を克服するための仮説として、「実験精度の向上」と「子どもの納得」という二つの視点に着目し、実際の授業記録から実験方法や指導方法の妥当性を分析・検討した。その結果、「あえて実験の精度を落とすこと」や「実験結果を一覧にし、客観的に考察させること」、「測定誤差の範囲をあらかじめ設定すること」などが測定誤差を克服するために効果的な手立てであるということが明らかになった。