著者
山本 多香子 田村 葉子 中島 優子 黒木 美智子 山田 豊子
出版者
京都市立看護短期大学
雑誌
京都市立看護短期大学紀要 (ISSN:02861097)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.89-94, 2010-05-31

A 看護短期大学3 年生を対象に「輸液・輸液ポンプ管理」の臨地実習(以降実習)前学内演習,および受け持ち患者の輸液(抗生物質)準備を実施した.演習後の学生レポート結果では【輸液準備に対する知識と練習不足の自覚】【確認行為の自覚】【看護技術体得に対する動機づけ】【作業環境に対する意識付け】【輸液ポンプ管理への理解】【輸液療法中の患者への配慮】の6 カテゴリを形成した.実習後のアンケート結果では『実習にむけて練習した』28 名,『一つ一つ作業順序を確認した』42 名,『作業環境を整えた』33 名であった.『輸液ポンプ使用中患者を受け持った』は38 名であり,そのうち『アラーム音が鳴った経験』30 名,『アラーム音の原因を確認できた』27 名であった.実習前の学内演習において輸液・輸液ポンプ管理に関する知識・技術の確認は,実習にむけて学習の動機づけとなり,実習中の確認行動につながり意義があったといえる.
著者
中島 優子
出版者
広島文化学園大学
雑誌
看護学統合研究 (ISSN:13460692)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.80-84, 1999-09-25
被引用文献数
1

近年、ホスピス・緩和ケア病棟は急速に増加しており、長い間片隅に追いやられていた終末期の患者に温かな光が注がれるようになった。しかし、その数は十分とはいえず、年間27万人がガンで死亡している現代、専門病棟で緩和ケアを利用できる患者はごく一部に過ぎない。多くのガン患者は一般病棟で終末期を迎えているのが現状である。こうした現状から一般病棟における緩和ケアを推進する必要があると考える。本稿では、一般病棟で緩和ケアを行っていくなかで、援助の限界を感じた事例をあげ、看護者の役割と課題について考察した。