- 著者
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中島 清隆
- 出版者
- 特定非営利活動法人 産学連携学会
- 雑誌
- 産学連携学 (ISSN:13496913)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, no.2, pp.2_64-2_72, 2019-08-21 (Released:2020-03-06)
- 参考文献数
- 41
東日本大震災の被災地である岩手県における再生可能エネルギー事業の事例として,岩手県野田村の市民共同太陽光発電所の設立・運営を取りあげ,関係者へのインタビュー調査を踏まえ,地域主体間における地域連携に焦点を当てて検討した.対象事例は,固定価格買取制度,市民ファンドなど経済社会制度を活用し,対象地域内外のキー・パーソンである高齢被災者グループとNPO(非営利組織)による「民民連携」を中核に,「産学官民金連携」の相互支援的な関与で展開されていた.事例研究の結果を踏まえ,対象事例における再生可能エネルギー事業である市民共同発電所では,「民民連携」+「産学官民金連携」が多様かつ複合的な地域連携の一形態として成立していることを明らかにした.