著者
篠 和夫 中崎 昭人
出版者
The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.107-111,a1, 1988

1986年12月18日, 高知県沿岸に竜巻が発生。上陸し, 施設園芸ハウスなどに総額1億円近くの被害をもたらした。被害の実態調査を行い, 過去の同様の風害調査をも参考にして施設園芸ハウスの耐風性に関する問題点について述べた。今回の園芸ハウスの被害は3O棟 (約1.5ha) で, 内, 全壊が12棟であり, その内11棟は鉄・木併用切妻型ハウスであった。破壊形態は柱以外の部材が飛散することに特徴があるが, 基礎の折損あるいは抜け上がりも見られた。鉄骨パイプハウス1棟は圧壊されていた。<BR>また, 1948年以降に高知県地方で捕捉されている29個の竜巻発生地点および最近の竜巻発生時の気象的特徴についても若干述べた。