著者
中嶋 晋平
出版者
大阪市立大学社会学研究会
雑誌
市大社会学 (ISSN:13458019)
巻号頁・発行日
no.13, pp.19-34, 2012

l はじめに : 第一次世界大戦以降における戦争の総力戦化に伴い, 各国は自国民の積極的な戦争参加を促すため, 広報・宣伝に関する調査研究および制度化を進めていく. 第一次世界大戦において本格的な総力戦を体験しなかった日本も例外ではなく, 1920(大正9)年に陸軍省が新聞班を設置したほか, 海軍や外務省などでも, 海軍省軍事普及委員会や外務省情報部といった, 広報・宣伝活動を担う組織の整備を進めていった. ……