著者
中川 正悦郎
出版者
日本商業学会
雑誌
JSMDレビュー (ISSN:24327174)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.41-50, 2021 (Released:2021-09-29)
参考文献数
53

本稿の目的は,動画配信サブスクリプションサービスを対象に,コンテンツの知覚多様性が同サービスに対する消費者のロイヤルティを高めることに寄与するかを検証することである。検証にあたり日本における主な動画配信サービスの利用者を対象に調査を行った。分析の結果,コンテンツの知覚多様性は,サービスの知覚された有用性および知覚された楽しさを介して,ロイヤルティに正の影響を及ぼすことが確認された。ただし,知覚された有用性および知覚された楽しさがロイヤルティに及ぼす影響は,知覚された使用容易性によって調整されることも確認された。この結果は,知覚された使用容易性の高まりに伴い,ロイヤルティ形成において重要な先行要因が知覚された有用性という功利的ベネフィットから知覚された楽しさという快楽的ベネフィットへとシフトするものと解釈できる。