著者
中村 泰介 中村 公美子 松原 英樹 ANTONIO Solana SEVILLA FC
出版者
聖トマス大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究の調査を終えて、フランス(フランス国立サッカー学院(I.N.F.))、スペイン(SevillaFC)のサッカー指導現場における「パスアンドゴー」のプレーのトレーニング及びコーチングは常に「技術」と「戦術」が〓がったもの、或いは一つとして捉えられており、さらにスペインではそこに「フィジカル」「メンタル」の要素が包含されているものであった。日本においても同様の認識はなされてはいるものの、「戦術」へ〓がる「技術」の習得、或いは「戦術」の中で必要となる「技術」、といった指導者のコーチングの認識レベルをさらに高めていく必要性があり、そのことが選手のプレーを世界水準へと飛躍させる一つの手がかりになると考える。
著者
深澤 史朗 永井 素大 中村 公美
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌
巻号頁・発行日
vol.23, pp.O063, 2007

【はじめに】今回、心筋炎を発症し経皮的人工心肺補助装置(PCPS)装着後3日で離脱。しかし両下肢壊疽により両側大腿切断。その後臥床時に原因不明の左上肢麻痺(腕神経叢麻痺)や胆嚢炎を併発し車椅子でのADL自立獲得において難航した症例を経験させて頂いたので報告する。<BR>【症例、評価、経過】45歳女性。体重50kg。夫と義母の3人暮らし。子供なし。2005/3/26風邪症状で入院。心筋炎診断。3/27PCPS装着。4/13両下肢壊疽により切断。6/3BS訓練開始【1、断端 右40cm左5cm。2、MMT左上腕2~3左前腕2~3左手指2両下肢3。3、表在感覚は左手掌脱失。左前腕から手指は鈍麻。4、基本動作の寝返りは手摺を利用。起き上がり全介助。座位保持は骨盤後傾し全体に屈曲した姿勢で固定的に構える。前後左右への体重移動は不可能。5、ADL全て介助(FIM53点)。】6/14車椅子乗車。移乗全介助。座位バランスは左右移動時右側への移動が左に比べて範囲は大きい。前後への移動は骨盤前後傾によって調整可能。移乗は臀部挙上時軽介助。6/22胆嚢炎治療開始(絶食)。8/上旬食事再開。8/17カンファレンス(医療スタッフ、本人、家族)家屋見学。8/25プッシュアップ保持約2分可能。車椅子から床への移動は約10cm段差を3つ利用し、階段昇降式に可能。車椅子自走可能。9/2プッシュアップ段差越えは臀部より約20cmの段差が可能。車椅子からベッド移乗は監視。9/20毎週末外泊。10/21退院。<BR>【考察】訓練開始時は突然の両側大腿切断のため身体内部表像の変化に対応できなかった。座位時は、左上肢麻痺のため上肢を錘としてバランスコントロールができず、保護的利用も不可能。移動や移乗は全介助。又、胆嚢炎治療(絶食)のため疲れやすく、継続的訓練が困難。精神的にも今後への不安から落ち込んでいた。当時、本人は高齢な義母の負担を考えADL自立を熱望していた。そのため、本人や家族と相談を繰り返した結果、義足処方は体力面や安全面から先送り、車椅子ADL自立を退院時目標に設定し訓練を進めた。経過と共に左上肢麻痺は軽減したが動作遂行の妨げとなってしまった。そのため、バランス時の保護的利用やプッシュアップ動作獲得には多くの時間を要した。最終的に左上肢麻痺は残ったが、何とかプッシュアップ動作を獲得できた。<BR>車椅子座面の高さは、自宅キッチンや洗面台再利用と便座や階段昇降機座面への移乗労力軽減の両方から検討した結果40cmに設定。そして、訓練時車椅子から床移乗において台を作成して臀部から階段昇降する動作訓練に時間を割いた。結果、自宅で台やソファーを利用していつでもどこでも1人で移乗可能となり、浴室もスノコを階段状に設置して自立した入浴動作を獲得した。洗顔や排泄時の更衣動作等も安全で円滑に行い、全ての家事動作も自立。趣味の菓子作りにも成功。自宅内車椅子ADL自立を獲得できた。