著者
釜﨑 大志郎 大田尾 浩 八谷 瑞紀 北島 貴大 中村 正造 手塚 善貴
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.7-12, 2021-04-30 (Released:2021-05-13)
参考文献数
21

[目的]整形疾患を有する高齢者の歩行補助具の種類を分ける身体機能を検討した。[対象]対象は,整形疾患を有する女性高齢者230名[年齢83(79‐87)歳]とした。[方法]独歩群,杖群,歩行器・歩行車群の3群に分類し,各群間を分ける因子を分析した。[結果]独歩群と杖群を分ける因子は,30秒椅子立ち上がりテスト(30‐second chair stand test:CS‐30)と開眼片脚立ち時間であった。また,杖群と歩行器・歩行車群を分ける因子は,握力合計であった。[結語]杖を使用する高齢者は,独歩の高齢者よりも下肢筋力とバランス能力が低下していた。また,歩行器・歩行車を使用する高齢者は,杖を使用する高齢者よりも握力が低下していた。
著者
八谷 瑞紀 熊野 亘 中村 正造 堀江 淳 村田 伸
出版者
公益社団法人 佐賀県理学療法士会
雑誌
理学療法さが (ISSN:21889325)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.83-87, 2022-02-28 (Released:2022-04-29)
参考文献数
9

[目的]パーキンソン病患者を呼吸機能検査から正常群と拘束性換気障害群の 2 群に分け,身体機能および日常生活活動との関係について明らかにすること。[対象]パーキンソン病患者15人。[方法]%VC が80%以上の正常群,80% 未満の拘束性換気障害群の 2 群に分けた。評価項目は,大腿四頭筋筋力,足指把持力,虚弱高齢者用10秒椅子立ち上がりテスト,重心動揺,Functional reach test(FRT),片足立ちテスト,5 m 歩行テスト,10m 障害物歩行時間,timed up and go test,機能的自立度評価法を用いた。2 群間をMann-Whitney の U 検定により比較した。[結果]拘束性換気障害群は正常群よりも片足立ちテストは有意に保持時間が短く(p=0.04),FRT は有意に到達距離が短かった(p=0.01)。一方,それ以外の項目は2群間に有意な差を認めなかった。[結論]パーキンソン病特有の運動障害により拘束性換気障害を生じる程の筋の柔軟性および胸部可動性の低下は,片足立ちテストや FRT にも影響を与える可能性が示された。