著者
森慧 西沢和夫 高野博史 中村清実
雑誌
画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2011)論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.599-604, 2011-07-20

接触型の指紋認証には,指表面の状態等により認証精度が低下するという問題があるため,非接触型指紋認証の開発が行われている.しかしながら,非接触型指紋認証では,指紋画像の隆線と谷線間のコントラストが小さく特徴量が抽出しにくい問題や,入力された指紋画像に指の位置ずれ,傾き,回転が生じることで認識率が低下する問題がある.本研究では,LOG フィルタを用いて指紋画像のコントラストの問題に対応する,局所特徴量を用いた非接触型指紋認証法を提案する.本手法では,局所特徴量として,Histograms of Oriented Gradients(HOG)特徴量および局所輝度特徴量を用いる.また,指の回転が与える影響について調査を行い,指の回転変化への許容性を明らかにした.
著者
伊佐地 友章 中村 清実 森林 広光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング
巻号頁・発行日
vol.95, no.598, pp.175-180, 1996-03-18
被引用文献数
3

脳の三次元空間認識・記憶情報処理様式を解析するために, ヒト及び動物に対する三次元空間作動記憶学習課題(三次元方向弁別遅延見本合わせ学習課題)とその制御装置を開発した. 本実験装置のヒトでの有用性を確かめるため, 異なる体位条件(正座位・横臥位)で本学習課題を行い音源方向識別能力を比較した. その結果, 体位軸(頭位軸)に垂直な面の方向識別能力は正座位が75.8%であるのに対し横臥位は60.7%であり, その差は統計的に有意(p<0.001)であった. 一方, 体位軸に平行な面の方向識別能力は正座位が54%であるのに対し横臥位は45.5%であり, 有意差はなかった. したがって三次元空間音源識別には聴覚及び視覚又は聴覚及び平衡感覚情報の脳内ニューラルネットにおける統合メカニズムが関与すると考えられる.