著者
田中 康仁 小谷 通泰 中村 賢一郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
no.22, pp.715-722, 2005

環境悪化や交通混雑などの貨物車に起因する問題を緩和するための一方策として、配車・配送計画の最適化による貨物車交通の削減が挙げられる。そこで本研究は、運転者の作業状況とリンクした貨物車両のプローブデータを用いて、配車・配送計画作成のために必要となる、貨物車の配送活動に関する基礎的な特性を詳細に把握した。具体的には、中長距離による2地点間輸送と短距離による多地点配送を行う事業形態の異なる2事業者にわけて、運行パターンや走行経路、配送箇所数といった基本特性を把握するとともに、配車・配送計画を構築する上で重要となる、(1) 走行速度の変動、(2) 目的施設への到着時刻の分布、(3) 荷捌き所要時間の分布、(4) 目的施設到着の定時陸確保のための行動特性、を明らかにした。