著者
中田 つかを Tsukao NAKATA
出版者
鈴鹿国際大学短期大学部図書委員会
雑誌
鈴鹿国際大学短期大学部紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.19-56, 2003

近年授業崩壊・学級崩壊が発生し,不登校園児児童生徒が急増しています。2001年度の不登校児童生徒は,過去最高で13万9000人となった。実効があがっていないのである。(文部科学省の学校基本調査)子供は,学校は来たい所だけれど怖いし不安があり緊張するという。周囲から子供に愛情が十分に注がれていないことや社会の中の重要な子供もと言う責任ある指導と訓練,子供の人間になる体験が足りないためで,孤立しており社会的な存在としての精神的な力が衰退しているからだ。世界が多情報の中で個性化,選択性を求めており,大人は国際性,社会性,貢献性が求められているのにもかかわらず,教育と子育てが不適切なままである。世界における児童の国語の読みと計算,理科についての学力比較調査の結果が公表された。日本では,子供の学力が低下したと言われている。超不適切教育環境が,不登校児童生徒を増やしている。きめのこまやかな配慮が,特に都市部とその周辺で希薄になっている。子供のモデルとなる大人が第一に希薄なのです。社会の鏡であり,コピー人間が子供なのです。対症療法的な後手後手の手当ては,目に見える成果を出せないでいる。
著者
中田 つかを
出版者
鈴鹿大学短期大学部
雑誌
鈴鹿国際大学短期大学部紀要 (ISSN:13450085)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.69-89, 2000

学校に外部の人が入る「スクールカウンセラーの役割」として,地域住民,各種の相談所,各関係機関と連携する場合に,教育委員会とともに関係する人々が「結束する方向」にむくよう気を配ることが重要です。そのことは,「スクールカウンセラー」が多くの組織を「横につなぐ役割」をすることになります。そうなれば,親と子供,教師とスクールカウンセラーが,お互いに「適切な情報の処理」ができるからです。現在は親も子供も「情報」が少なく「処理が適切にできない」ため困惑している状態にあります。「情報と情報の間」で「ある種の通訳」をすることをスクールカウンセラーに求められています。子供や親は,教師,専門家や地域の人の「光と熱を持った協力と支援」を求めているのが実情です。スクールカウンセラーは,学校や家庭,地域の中で深刻な現実に直面しており,他の専門家たちの協力と支援なしには,子供と親たち,教師の支援を適切にできないでいます。住民や相談所,関係機関の人々の「バリアー」をこえた「地球市民」としての協力と支援が重要になります。次にスクールカウンセラーが持つべき主な観点を列記します。1.「子育ち,孫育ち,親育ち」の基本ノウハウを地域のみんなで普及する観点 2.「バリアーフリー」という観点 3.「住民の子育て同盟」をもつ観点 4."かけこみ寺"という「子供の居場所」を多くもてる「村や町」にする観点 5.「公的私的な相談所を5つ以上尋ねてに出向く」観点 6.「ボランティア」を公募する観点 7.「地域の子,孫は地域で育てる」観点 8.「三者(学校代表,市町村教育委員会代表,スクールカウンセラー)協議」の観点 9.「子供を守る家」・「安心の家」を協議する場の観点 10.「三世代の子育て,孫育て方式」が町や村に根付く観点 11.「地域広報の活用」の観点 12.「子供の心身の健康は,各相談所・各機関の協力で始めて達成できる」という観点 13.「親と子供に一番いい相談所,関係機関を提供する」観点 14.「四者(学校代表,教育委員会代表,県教委関係者とS・C)の連携と広域の人材協力を強化する」観点 15.「県内の大学がある都市部の連携」を得る観点 16.「村などの地域では大学生も少ないので,大学の協力を得る」観点 17.「状況把握を迅速にするために県単位かその次の単位の広域の関係者の会合が年間3回(春,秋,冬)は必要という観点