著者
牧岡 大器 中谷 経雪 Yan Ling 鳥居 慎一 斎田 孝彦 吉良 潤一
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.10, pp.553-561, 2017 (Released:2017-10-27)
参考文献数
18
被引用文献数
1

日本の実臨床下でのインターフェロンβ-1a筋注用製剤の安全性と有効性検討のため,2006年11月から2010年12月までに登録された本剤投与例全例を対象に観察期間2年の使用成績調査を実施した.全国397施設より調査票が回収され,安全性は1,476例,有効性は1,441例を評価した.安全性評価の86.3%は再発寛解型多発性硬化症であった.主な副作用は発熱(19.24%),重篤な副作用は多発性硬化症の再発26件,肝機能異常10件であった.有効性検討では,年間再発率は1.07から0.29,総合障害度は3.08から2.94と改善した(各P<0.001).安全性と有効性プロファイルは既報と同様であった.