著者
平山 雄大 中野 哲雄 越智 龍弥 安岡 寛理 田畑 聖吾 中原 潤之輔 酒本 高志 前田 和也
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.690-692, 2018-09-25 (Released:2018-11-12)
参考文献数
8
被引用文献数
1

100歳以上の大腿骨近位部骨折の術後成績を検討した.症例は2001~2017年に手術を施行した100歳以上の大腿骨近位部骨折11患者13例で,年齢は100~103歳,平均100.9歳,性別は男性2名,女性9名,骨折型は大腿骨頚部骨折4例,転子部骨折6例,転子下骨折2例,頚基部骨折1例であった.手術法は全例内固定術を行い,うち頚部骨折1例は偽関節のため再手術(人工骨頭置換術)を施行した.歩行再獲得率は63.6%(7/11例)で,周術期の合併症は術前肺炎1例,術後肺炎1例,術後肺炎+心不全1例であったが,全例が改善して自宅退院・施設入所・転院となった.術前評価にて手術が禁忌となるような既往症がなければ,100歳以上の患者でも積極的に手術を行うべきであると考える.
著者
清水 泰宏 中野 哲雄 阿部 靖之 越智 龍弥 中馬 東彦
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.587-590, 1997-09-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
6
被引用文献数
1

We describe the results of conservative treatment using a Kyuro knee brace in 12 cases (6 males and 6 females, ranging in age from 6 to 64 years) who had fresh tears of their cruciate ligament. The treatment consisted of eary continuous passive knee motion with protective bracing for three months. The mean follow-up period after injury was 5 months. M R imaging at follow-up revealed two different modes of conjoining. Seven cases with ACL tears had successful results at 6 months. However one case with on ACL tear and plateau fracture did not achieve such successful results. Two cases with avulsion fractures of the PCL had successful results at 3 months. We believe that conservative treatment is effective for treating fresh tears of the cruciate ligament.
著者
前田 和也 田畑 聖吾 越智 龍弥 安岡 寛理 中原 潤之輔 平山 雄大 酒本 高志 中野 哲雄
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.516-518, 2018-09-25 (Released:2018-11-12)
参考文献数
4

【はじめに】夜間の下肢こむら返りは睡眠障害を生じる.腰部脊柱管狭窄症は70.8%に下肢こむら返りがみられ術後も47.6%に下肢こむら返りが遺残しADL低下が残存するとされている.ラメルテオン内服は夜間の下肢こむら返りの回数が減少するとの報告がある.【目的】脊椎術後に遺残した下肢こむら返りに対しラメルテオンの有効性を検討した.【対象と方法】2016年6月から2017年7月に脊椎術後に下肢こむら返りが残存し,ラメルテオンを処方した17例を対象とした.男性7例女性10例で平均年齢は71.7歳(46歳~87歳)であった.これらの症例に対し,ラメルテオンの効果を検討した.【結果】17例中12例で下肢こむら返りの回数の減少,睡眠障害の改善を認めた.3例は日中の眠気の出現により内服を中止した.【結論】脊椎術後に遺残した下肢こむら返りに対し,ラメルテオンはこむら返りの回数を減少させ睡眠障害を改善させることが示唆された.
著者
原 慎太郎 中野 哲雄 越智 龍弥 村上 直也 稲葉 大輔 安岡 寛理 中原 潤之輔
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.376-381, 2013-03-25 (Released:2013-06-11)
参考文献数
6

当院における足関節果部骨折の治療成績について調査し,予後決定因子について検討した.調査項目を5項目とし,Lauge-Hansen分類による骨折型,骨折数,距骨転位および脛腓間離開,術直後の整復状態を最終診察時の臨床成績で評価した.足関節果部の予後不良因子は,骨折型ではPronation type,特にSER I・II以外のtype,両果・三果骨折,距骨転位が大きい事であった.術直後整復の評価であるBurwellの基準でも治療成績に有意差を認めたが,Anatomicalにも成績不良が散見された.そこで整復評価をtrue-Anatomical,sub-Anatomicalまで細分化したところ,true-Anatomicalの成績が良好であった.よって術後整復はtrue-Anatomicalを目指すべきである.