- 著者
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儀間 裕貴
渡辺 はま
木原 秀樹
中野 尚子
中村 友彦
多賀 厳太郎
- 出版者
- 一般社団法人日本理学療法学会連合
- 雑誌
- 理学療法学 (ISSN:02893770)
- 巻号頁・発行日
- vol.44, no.2, pp.115-123, 2017 (Released:2017-04-20)
- 参考文献数
- 29
- 被引用文献数
-
4
【目的】Fidgety movements(以下,FMs)が出現する修正2~5ヵ月時の自発運動特性を明らかにするため,観察評価と四肢運動指標の関連を検討する。【方法】修正49 ~60 週に撮影した極低出生体重児の自発運動を観察し,Prechtl らによるFMs の観察評定方法で3 群(normal,absent,abnormal)に分類した。また,動画から得た四肢運動座標データより平均速度,運動単位数,尖度,平均曲率,四肢運動の同時性などの運動特性指標を算出し,観察評価と各指標の関連を検討した。【結果】観察評価でFMs なしと判定された群は,FMs 正常と判定された群に比べて下肢の平均曲率が有意に低かった。また,FMs が異常と判定された児の多くは,6 歳時点で何らかの発達障害を認めた。【結論】下肢の平均曲率はFMs の微細な運動特徴を捉える有効な指標であり,FMs が出現する時期の自発運動特性の定量化につながる。