著者
小林 茉利奈 Myers 三恵 W. MYERS Michael 丸岡 靖史
出版者
昭和大学・昭和歯学会
雑誌
Dental Medicine Research (ISSN:18820719)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.45-48, 2014-03-31 (Released:2014-07-31)
参考文献数
13
被引用文献数
1

歯科恐怖症患者は恐怖心により歯科治療が困難となり, 十分な治療を受けられない, 治療を拒否されるなど, 治療を諦める例も少なくない. そのため口腔内の健康が損なわれ, 生活のQOLが低下し大きな問題となっている. 当講座では地域歯科医院や院内から紹介された多くの歯科恐怖症患者に対して個々に適した方法で治療を行い, 患者より満足を得ている. しかし, 歯科恐怖症患者の治療には多くの時間とマンパワーを要するのが現状であり問題点も多い. そこで本稿では, 歯科恐怖症患者の治療の実態と問題点についてその概要を説明する.
著者
山口 麻子 日山 邦枝 上杉 雄大 野末 真司 丸岡 靖史 佐藤 裕二 弘中 祥司 高橋 浩二
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.8-16, 2017-06-30 (Released:2017-07-26)
参考文献数
24
被引用文献数
1

日本の肺炎による死亡者の97.3%,窒息死亡者の85.7%を65歳以上が占め,肺炎の多くは誤嚥の関与ありとする報告がある。今回,病識欠如が認められる入院患者に対して多職種による患者教育,栄養管理,口腔機能管理を行った結果,口腔と食の環境を整える意識の生起,窒息・誤嚥性肺炎の再発予防に成果が得られた症例を経験したので報告する。患者は急性期病棟入院患者,65歳男性,現病歴は双極性感情障害,アルコール性精神病,パン食の可否,誤嚥・窒息のリスク評価を目的として歯科を受診した。全身所見,口腔内所見,摂食嚥下機能,精神状態,服用薬剤を総合的に判断し,口腔衛生管理の意識低下による咀嚼障害,精神状態と薬原性錐体外路症状による摂食嚥下障害と診断した。パン食禁止,誤嚥・窒息ハイリスクとした。食形態は全粥とゼリー菜食,水分はトロミ付とした。患者に一口量の減量,詰め込み食べの禁止を指導,医師と看護師に注意喚起を依頼した。診断から1カ月後,夕食を詰まらせて窒息,2日後に発熱,内科にて誤嚥性肺炎と診断された。精神状態の改善に伴い患者教育,歯科治療に協力的になり自己管理意識の生起,口腔衛生管理,口腔機能の改善を得た。慢性期病棟で療養中の現在,詰め込み食べはあるが窒息・誤嚥性肺炎の再発はない。口腔と食の環境を整える意識の生起,窒息・誤嚥性肺炎の再発予防には多職種による継続的な支援が重要と考える。
著者
小林 茉利奈 Myers 三恵 W. MYERS Michael 丸岡 靖史
出版者
昭和大学・昭和歯学会
雑誌
Dental Medicine Research (ISSN:18820719)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.45-48, 2014
被引用文献数
1

歯科恐怖症患者は恐怖心により歯科治療が困難となり, 十分な治療を受けられない, 治療を拒否されるなど, 治療を諦める例も少なくない. そのため口腔内の健康が損なわれ, 生活のQOLが低下し大きな問題となっている. 当講座では地域歯科医院や院内から紹介された多くの歯科恐怖症患者に対して個々に適した方法で治療を行い, 患者より満足を得ている. しかし, 歯科恐怖症患者の治療には多くの時間とマンパワーを要するのが現状であり問題点も多い. そこで本稿では, 歯科恐怖症患者の治療の実態と問題点についてその概要を説明する.