著者
齊木 理友 藤田 和樹 久保 直之 尾島 朋宏
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.277-282, 2019 (Released:2019-06-25)
参考文献数
21

〔目的〕TKA術後の遊脚期の膝関節屈曲角度と前遊脚期の膝関節周囲筋活動との関係を検討した.〔対象と方法〕対象はTKAを施行した24膝とした.歩行中の膝関節角度は,歩行側方からの動画上で測定した.筋電図の導出筋は,術側の大腿直筋と外側広筋,大腿二頭筋とした.歩行評価は術後4週に行った.歩行各相の相対的筋活動および同時活動指数と,爪先離地時と最大屈曲時の膝関節角度との間の関係を解析した.〔結果〕遊脚期の膝関節最大屈曲角度と,前遊脚期の大腿直筋の相対的筋活動および外側広筋と大腿二頭筋の同時活動指数に中程度の相関を認めた.〔結語〕前遊脚期中の大腿直筋の過活動および外側広筋と大腿二頭筋の過剰な同時活動が,Stiff-knee gaitの原因になり得ることが示された.