著者
幡野 真隆 石崎 大介 久米 弘人 崎山 一孝
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.62-67, 2015 (Released:2015-02-02)
参考文献数
18
被引用文献数
3 6

セタシジミの初期育成方法を検討するため,3 種の微細藻類(Chlorella homosphaera:培養クロレラ,C. vulgaris:市販クロレラ,Skeletonema potamos)を用いて D 型仔貝の成長,生残ならびに胃内容粒子の組成を調べた。生残率は培養クロレラで高く,成長は培養クロレラと市販クロレラで高かった。胃内容粒子のサイズ組成から,セタシジミは孵化直後には最も小さい培養クロレラしか利用できないが,成長に従い 3 μm 以上の大きい粒子も取り込めることが明らかになった。