著者
斎田(谷口) 美佐子 亀井 保博
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.9, pp.580-585, 2015-08-20 (Released:2016-08-20)
参考文献数
16

IR-LEGO(Infrared laser-evoked gene operator)とは,赤外レーザーを生体の単一細胞(組織)に照射することで細胞を温めて熱ショック応答を起こさせ,熱ショックプロモーター下流の遺伝子の発現誘導を行うシステムである.この技術を用いることにより,特定の時期に特定の細胞で特定の遺伝子の発現を誘導することが可能となる.本稿ではIR-LEGO技術の原理や応用例について紹介するとともに,われわれが所属する基礎生物学研究所の共同利用研究システムについて紹介する.
著者
竹内 秀明 亀井 保博
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

メダカのメスがそばにいた異性を目で見て記憶し、性的パートナーとして積極的に受け入れることを発見した。オスとメスを透明なガラスで仕切ってお見合いさせておくと、メスは目で見ていた「そばにいたオス」の求愛をすぐに受け入れ、他の恋敵のオスはメスをめぐる闘いに敗北する。さらに、性的パートナーを受け入れる際に、拒絶から受け入れへとモードを切り替えるための神経細胞を同定した。お見合いをすると、メスの脳では終神経GnRH3ニューロンの電気的活動が活性化し、この神経細胞がメスの「恋ごころスイッチ」として機能することが明らかになった。