著者
神原 敏光 周 艶陽 川嶋 善仁 岸田 直子 水谷 健二 池田 孝夫 亀山 孝一郎
出版者
The Society of Cosmetic Chemists of Japan
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.179-186, 2003-09-20 (Released:2010-08-06)
参考文献数
12
被引用文献数
1

甘草の化粧品添加物としてのさらなる利用を目的に, Glycyrrhiza inflata Batalinの根から調製したリコカルコンAを主要成分とする抽出物である油溶性甘草エキスP-Uについて, 新たな皮膚科学的有用性を検討した。その結果, 本抽出物はテストステロン5α-リダクターゼ, リパーゼおよびホスホリパーゼA2の阻害作用やアンドロゲン受容体結合阻害, 抗菌およびSOD様作用など, スキンケア, 特にニキビの形成や悪化の抑制に係わる種々の作用を示した。これらの試験結果を基に, ニキビ患者に対する油溶性甘草エキスP-Uの効果を検証し, その有効性が推定された。
著者
村上 通敏 亀山 孝一郎
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.659-662, 1983

アムシノニド0.1%を含有するビスダーム軟膏およびクリームをアトピー皮膚炎9例, 接触皮膚炎5例, 皮脂減少性湿疹2例, 慢性多形痒疹1例, ヴィダール苔癬1例, 日光皮膚炎1例, 尋常乾癬1例の計20例に使用した。臨床効果は著効13例(65%), 有効5例(25%), やや有効2例(10%)であつた。副作用は全例に認めず, 臨床検査を実施した5例においても異常な変動を認めなかつた。