著者
日笠 喜朗 森田 剛仁 二岡 由紀子 佐藤 耕太 島田 章則 籠田 勝基 松田 浩珍
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.187-190, s・iv, 2000-02-25

カーリー・コーテッド・レトリバーに肥満細胞の高度の白血化が認められ, 循環虚脱, 嘔吐, 下痢, 肺水腫, 血小板減少症, 高ヒスタミン血症, 溶血性黄疸, 肝・腎障害を呈していた.組織所見では腹腔内腫瘍塊を伴った肥満細胞の浸潤が内臓に認められ, 腫瘍細胞はサフラニンおよび蛍光色素のベルベリンに強陽性に染色された.本例は内臓に腫瘍細胞の浸潤を示す結合組織型肥満細胞性白血病と診断されたイヌでは極めて希な報告例である.