- 著者
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二重作 昌満
- 出版者
- デジタルアーカイブ学会
- 雑誌
- デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
- 巻号頁・発行日
- vol.6, no.s2, pp.s70-s74, 2022 (Released:2022-06-13)
- 参考文献数
- 4
本研究では、特撮作品を誘致資源化した観光現象である「特撮ツーリズム」及び、アニメ作品を誘致資源化した「アニメツーリズム」に焦点を当て、事象としての観光史を明らかにする歴史学的な観点から、2020年から2022年現在までにかけて、特撮・アニメ作品を題材としたイベント会場が、どのような感染拡大防止策を実施しながら催事を再開させてきたのか、時系列的な変遷を纏めた。その結果、現地開催型イベントに代わるオンラインイベントの導入等、催事を再開させるために試行錯誤した時代であった「試行錯誤期(2020年)」、2020年のイベント開催において構築された感染防止策のノウハウを活用し、多人数を集客する夏季恒例催事を再開した「夏季催事再開期(2021年)」、前述した約2年間で構築された感染防止策に加えて、握手会等の身体的な接触を伴うプログラムの再開等、新たな試みが実践するようになった「発展期(2022年)」の3つの時代に類型化が可能であった。