著者
代谷 沢 井口 和代
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.179-182, 1969-09-20

青梅およびその加工品である梅干,梅酒の有機酸をシリカゲルクロマトグラフィーおよび,ぺ一パークロマトグラフィーで同定し,定量を行なった結果,梅干,青梅,梅酢には酪酸,酒石酸,リンゴ酸,クエン酸を認め,梅酒,梅酒の梅については酪酸,コハク酸,リンゴ酸,クエン酸の4種を同定し定量を行なった結果,酸の主成分はクエン酸,リンゴ酸であることを認め,また酸と同時に青酸を定量した結果,核が出来上る時が最大値を示し,果肉と核とが完全にとり除ける状態になった時では,青酸量も減少していた。梅は梅干,梅酒に加工しても微量ではあるが青酸の存在が認められた。