著者
井口 拓海 宮本 征一
出版者
人間‐生活環境系学会
雑誌
人間‐生活環境系シンポジウム報告集 第43回人間−生活環境系シンポジウム報告集 (ISSN:24348007)
巻号頁・発行日
pp.59-62, 2019 (Released:2021-04-23)
参考文献数
5

恒温恒湿室を、室温 26℃、相対湿度 50%で制御した熱的中立な環境下において、温冷覚閾値計を用いて青 年被験者 11 名の身体 13 部位の局所に温刺激を与える被験者実験を行った。温刺激を知覚するときの皮膚の温度 と熱流束および不快を知覚する温度と熱流束を測定した。その結果、温覚の感度が良い部位は、額、前腕、手背 など頭部や上肢部であり、温覚の感覚が悪い部位は、大腿前、大腿後、下腿前、下腿後、足背などの下肢部と胸 であった。不快知覚温度差は、知覚開始温度差と殆ど同様な部位間差が見られた。標準偏差は被験者間のバラツ キと考えられる。知覚開始温度の標準偏差は前腕 0.4℃、額 0.5℃、大腿後 0.5℃の順に小さく、足背 2.2℃、下腿 前 1.9℃、下腿部後 1.3℃の順に大きかった。