著者
川崎 智也 轟 朝幸 小更 涼太 井口 賢人
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.I_799-I_808, 2017 (Released:2017-12-27)
参考文献数
19
被引用文献数
1

近年,日本に寄港するクルーズ客船の寄港回数やその利用者数が増加している.しかしながら,日本の一人当たりクルーズ客船の利用者数は欧米諸国と比較すると少ない.そこで本研究では,クルーズ客船観光ツアー未経験者を対象として,ツアーに対する参加意識に関するモデルを構築し,参加意識に影響を与える要因を特定した.分析の結果,低価格のカジュアル/スタンダードクラスのツアーを短期間で提供することにより,利用者が増加する可能性を示すことができた.また,フライ&クルーズの導入によりツアー日数を短縮することも有用であることが示された.退職者については温泉,日本食,日本語ツアーガイドなどの日本的なオプションサービスの提供が利用意識を向上させることが示唆された.