著者
鶴永 陽子 仙田 真夕 楫野 紋美 三島 晶太 高橋 哲也 吉野 勝美
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.70-77, 2016-02-15 (Released:2016-03-29)
参考文献数
15

鶏卵,エバミルク,砂糖に脱渋ペースト,渋ペースト,渋搾汁液を追加してプディングを調製し,色調,物性,内部構造ならびに官能評価に及ぼす影響について調べた.その結果,渋搾汁液を添加したプディングは,官能評価の外観,舌触り,なめらかさ,食感,総合的なおいしさで有意に高い評価だった.また,プディング製造時に渋搾汁液や渋ペーストを添加すると,暗い色調になることがわかった.さらに,渋搾汁液や渋ペースト自体は非常に強い渋味を呈するが,プディングに加工することで,渋味が消失することが明らかとなった.以上のことより,渋ガキを用いてプディングを製造する場合,渋搾汁液を使用するのが最も良いことが明らかとなった.