- 著者
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山野 善正
仲原 貴生
三木 英三
合谷 祥一
- 出版者
- Japanese Society for Food Science and Technology
- 雑誌
- 日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
- 巻号頁・発行日
- vol.38, no.11, pp.1033-1037, 1991-11-15 (Released:2009-04-21)
- 参考文献数
- 2
- 被引用文献数
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包丁と超音波カッターで切断した測定試料について,切断方法の違いによる試料への影響を,クリープメーターを用いて粘弾性を測定し,写真機及び電子顕微鏡により観察したところ,次の結果が得られた.(1) カステラ,チーズでは,超音波カッターと包丁の切断方法の違いにより,瞬間弾性,遅延弾性,遅延粘性,定常粘性に差が認められた.特にカステラでは,その差が大きく,スポンジ状食品では,超音波カッターは非常に有用であると考えられる.(2) かまぼこでは,超音波カッターと包丁での切断方法の違いによる,明確な差は認められなかった.(3) カステラ,キュウリの切断表面の電子顕微鏡観察では,超音波カッターと包丁の切断方法の違いにより表面の凹凸に差が認められた.しかし,チーズ及びかまぼこでは,切断方法の違いによる,表面の凹凸の差は認められなかった.