著者
住吉 政英 石井 勉 伊吹 公夫
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.34(1994-IS-053), pp.25-30, 1995-03-22

スター網の頂点に統括プロセッサを設けて、共通データを各プロセッサにコピーする方法で、分散処理の排他制御を簡単にできるが、プロセッサ数の増加に伴う負担を軽減する工夫が必要である。筆者らはデータ転送の局所性に注目し、この負担を軽減する階層網構成と、共通変数の網階層に対応させるUniversal Tree技術を考案した。また、コピー完了待ちをチェックするIF文の氾濫で、応用プログラム構造が複雑になるのを避けるため、Active指向という新しいプログラミングパラダイムを用いて、コピー完了の機能を分散OSに集中することに成功した。その実現法を述べるとともに、3種の試作応用例で、これらの技術の有効性を確認したことを報告する。