著者
河野 美幸 梶本 照穂 小沼 邦男 野崎外 茂次 伊川 廣道 北谷 秀樹 和田 知久 川中 武司 中村 紘一郎
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.7, pp.1132-1137, 1991-12-20 (Released:2017-01-01)

The normal position of the anus is not defined objectively. Using a simple technique, the anal position index was designed to define the position of anus in neonates and infants as follows: the ratio of the distance between the scrotum and the anus to the distance between the scrotum and the coccyx for males and the distance between the vagina and the anus to the distance between the vagina and the coccyx for females. The anal position index in neonates was not affected by body weight. In male infants, the anal position index was not affected by age. But in female infants, the anal position index decreased from neonatal period to three months of age but no significant difference was demonstrated from three months of age to twelve months of age. We think that the anal position index is useful as an objective parameter to assess the localization of the anus.
著者
山口 宣夫 小川 法良 杉山 清 伊川 廣道 松葉 慎太郎 清水 昌寿 宗 志平
出版者
金沢医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

妊娠直前または妊娠中に母マウスを免疫すると、仔動物の能動免疫が長期間(1/6生涯)且つ強力に抑制されることを報告してきた。抑制が強く認められたのは、綿羊赤血球及び卵白アルブミン等のTD抗原であった。仔に抑制を誘導する因子の解析では、抗原分子あるいは母親の移行抗体共に否定的であった。しかし、母仔共にCD4陽性のT細胞が関与していることが判明した。仔における抗体産生の抑制は、母親の主要組織適合抗原複合体(MHC)に拘束されることが明らかになっている。また、母親のTcellをcell-free状態にすると仔に抑制が成立せず、母親と仔の細胞の間にcognateな反応が必要である。また平成12年度〜14年度の研究では仔のリンパ組織中に母親由来の細胞の移行をDNAフィンガープリント法により証明する等の方法により、母仔間に母親リンパ球のtraffickingを証明してきた。15年度はこれらの成績を基にインフォームドコンセントを実施した健常ヒト母子(母親とその男児2名)ボランティア1組を選択し、子における母親由来のリンパ球の移行をHLAハプロタイプの解析により証明することを試みた。HLA遺伝子座はA、B、C、DR、DQを網羅して母親(40才)由来のホモ遺伝子を獲得したリンパ球を児(11才、13才)の末梢血中に追跡した。しかし、この家族間での母子間traffickingを証明するには至らなかった。解析方法の感度、移行細胞の頻度ならびに児体内での増殖能等の影響が考えられた。本年度の成績を踏まえて、今後は自己免性疫患児の症例数を増す様に企画してゆきたい。