著者
谷出 千代子 池田 涼子 伊東 知之 篭谷 隆弘 森 俊之
出版者
仁愛大学
雑誌
仁愛大学研究紀要. 人間生活学部篇 (ISSN:21853363)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.63-69, 2009-12-30

異学科学生に専門性を共有させながら,キーワード「絵本」に基づいてそれぞれの専門分野を展開し,実践可能なエリアで子育て支援のあり方を各教員と学生が模索しながら3年間の実践を重ねた.その中で次世代子育て予備軍としての学生たちは,どのように「絵本」を受容して子育て実践教育に資することが出来たか事後調査を中心に,実践学生群と非実践学生群の比較から検証した.結果,両群共に子育て支援の媒材としての絵本と,彼らが解釈する絵本の意味・位置付けが異なることが検証された.さらに,体験してきた過去の絵本観と子育て支援に資するための絵本観も体験の有無に関係なく異質であることも判明した.しかし,子どもとの接点,子どもに対する姿勢の在り方は体験の有無で差異が見られた.拠って,世相の流れのなかでブックスタート活動などの活発化から鑑みても,子育て支援の媒材としての絵本観,すなわち意味と位置付けを,学生を含めた子育て中の母親に対しても,その役割を解く必要性を明らかにした.
著者
伊東 知之 谷出 千代子
出版者
仁愛大学
雑誌
仁愛大学研究紀要. 人間生活学部篇 (ISSN:21853363)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.121-130, 2010-12-30

父親の育児参加は子どもや母親にとって安定した生活観を保持する上で大切なことであることは周知の通りである。次世代育成支援対策推進法の施行により、都道府県、市町村の子育て支援に対する具体策の実施が各地で始まり、福井県でも「父親子育て応援企業」・「父親の子育て力向上推進事業」への支援をスタートさせ、父親の育児参加への方向性を明確化しようとしている。その中で、特に父親を取り巻く環境における体制作りから具体的育児実践法への試みがより必要となって来た。拠って、その実践活動を保育士養成機関が実施した場合にみる、望ましい活動の在り方をワークショップを通して検証したものである。結果として出前型実践講座が幅広い父親の育児参加と家庭における実践につながることが判明した。