著者
森田 泰智 森地 茂 伊東 誠
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.I_595-I_611, 2013 (Released:2014-12-15)
参考文献数
24
被引用文献数
2

近年,東京の都心駅周辺で急速に都市開発が進展し,これにより,駅施設の処理能力を上回る旅客のホーム上での滞留が発生するなど,鉄道駅で激しい混雑が見られるようになった.しかし,上記の駅周辺での都市開発の進展は,駅施設に急激な負荷をかけることとなるが,駅施設が交通量の増加にどこまで耐えられるのかについて,曖昧で把握されていない.そこで本研究では,都心駅周辺の急速な都市開発による鉄道駅の激しい混雑への対応に向けて,駅構内の混雑の実態調査を行い,ピーク時における駅施設(本研究では,駅構内で最も混雑する場合が多いホームの昇降施設等に着目)で刻々と変化する旅客の捌け方を秒単位で計測し,駅昇降施設が許容できる交通量(本研究では,最大捌け人数と定義)を検討した.