著者
清水 史子 伊藤 ひとみ 佐藤 文香 小川 睦美
出版者
昭和女子大学
雑誌
學苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.782, pp.75-79, 2005-12-01

米飯中のRSがヒトの栄養に及ぼす影響について検討する第一歩として,5種類の炊飯器を用いて米飯中のRS量の比較を行った。米飯のRSはパンのそれよりも高い値を示した。米飯中のRS量は炊飯器の加熱,加圧特性によって影響を受け,変化することが明らかとなった。IH式炊飯器のように高温を維持できるもの,釜肌からの加熱だけではなく,炊き上がった米飯表面にも高温スチームによる加温ができるもの,さらに加圧の場合には1.6気圧よりも1.2気圧のものでRS量が小さかった。これらの条件はまた,24時間冷蔵保存した場合にもRS量の変化が小さかった。以上のことから,炊飯器の加熱,加圧特性の違いによって,米飯中のRS量に差が生じることが明らかとなった。