- 著者
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小原 孝雄
中川 光二
慶松 元興
伊藤 宜人
国田 晴彦
嘉手納 成之
畑 俊一
大滝 幸哉
鈴木 邦治
中川 昌一
深津 亮
松浦 侯夫
大橋 晃
- 出版者
- The Japanese Society of Internal Medicine
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.65, no.9, pp.906-912, 1976
"Periodic hormonogenesis"を示し,ヒステリー発作を契機に寛解したGushing病,およびreserpine投与下でのmetyrapone試験直後より,急性副腎不全症状を呈し,寛解に到つたCushing病の2症例を報告する.症例1. 16才,女性.軽度の肥満・頬部紅潮・〓瘡・皮膚線条を認めた.尿中17-OHCSは, 4~46mg/日の間を約10日間の周期で変動し,血中corticosteroidsもこれに並行. ACTHには明らかな過剩反応を示したが,他の負荷試験は変動のため判定困難.副腎シンチグラムでは両側過形成像,頭部X線検査でトルコ鞍正常,他臓器に異常なく, periodic hormonogenesisを示すCushing病と診断した.この周期性変動はdexamethasone 8mg/日18日間投与で抑制された.経過中ヒステリー発作を生じ,その直後から尿中17-OHCSは3~8mg/日となり,周期性も消失.その後はACTHには過剰反応を示したが,抑制試験・metyrapone試験は正常となつた.症例2. 21才,女性.無月経で,中心性肥満・満月様顔貌・〓瘡・皮膚線条・高血圧を認めた.尿中17-OHCSは20~40mg/日で血中corticosteridsも高値.抑制試験は少量では非抑制, 8mg/日4日間投与で抑制された. metyraponeには過剩反応,副腎シンチグラムでは両側過形成像. reserpine投与下でのmetyrapone試験直後より副腎不全症状を呈し,尿中17-OHCSは1~5mg/日となり, Cushing病の諸症状改善.寛解後は, ACTHに過剩反応, metyraponeには無反応であつたが,他のホルモン系には障害はなかつた.