著者
松岡 耕史 三沢 幸史 横山 雄一 島田 真太郎 伊藤 富英
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.377-384, 2021-06-15 (Released:2021-06-15)
参考文献数
21

アームサポートであるMOMOは,主に神経難病患者に対して利用されているが,回復期リハビリテーション病棟での利用報告はほとんどない.そこで,MOMOを回復期リハビリテーション病棟入院中の脳血管障害患者や脊髄損傷患者4例に対して,日常生活における生活支援機器と,訓練におけるリハビリテーション機器として利用し,MOMOの活用方法について検討した.その結果,スプーンやパーソナルコンピュータの操作など,生活動作で利用できた他,上肢訓練の補助機器として利用することができた.これらより,MOMOは,回復期リハビリテーション病棟の対象者に対して,生活支援機器やリハビリテーション機器として活用できる可能性が考えられた.
著者
横山 雄一 松岡 耕史 三沢 幸史 島田 真太郎 伊藤 富英
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.794-800, 2023-12-15 (Released:2023-12-15)
参考文献数
15

MOMOは主に神経難病や高位脊髄損傷患者の上肢機能支援として活用されるアームサポートである.本研究は,脳卒中後にうつ病やアパシーを呈し,リハ拒否や意欲低下が見られた症例に対し,MOMOを活用した介入を実施した.その結果,自身の身体状態を悲観的に捉える症例の自己効力感の向上を促すことに成功し,Apathy Rating Scale(ARS)やMotor Activity Log(MAL)のスコア改善へと繋がった.これらより,MOMOを活用して意味のある作業への参加を援助することで,対象者の自己効力感が向上し,生活全般に対して意欲的となるといった精神的賦活効果の一助となる可能性が示唆された.