著者
松田 哲也 伊藤 岳人 鈴木 春香 丸谷 俊之 松島 英介 小島 卓也
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.257-261, 2011 (Released:2017-02-16)
参考文献数
21

統合失調症の思考障害について,意識的・無意識的な意思決定システム,構え,自己認知という観点から考察する。我々は課題遂行時,まだそれに慣れていないときには,意識的な思考システムが優位に働くが,繰り返し行うことで無意識的な思考システムに移行する。一方,環境に変化があったときはそのシステムを必要に応じて切り替える。スムーズな思考には,このような柔軟な思考システムの切り替えが必要なのである。この切り替えには,構えが重要な役割をもつ。構えは繰り返し課題を行う中で整理され,単純化されていく。これには,自己認知(セルフ・リフレクション)による,自分の思考,行動に対する評価からの正確なフィードバック信号が必要である。思考には,これらの機能が正確に働くことが必要であるが,統合失調症は,これら一連の思考過程の何らかの異常があることで思考障害が引き起こされている可能性があるのではないかと考えられる。
著者
那須野 薫 萩原 静厳 井上 綾香 伊藤 岳人 浜田 貴之 川上 登福 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

教材推薦において学習行動だけでなく学習項目の理解度を考慮することが重要である.しかし,近年注目を集めている大規模オンライン講座では利用教材の選択は学習者に委ねられるため,テストの結果から統一的,網羅的に理解度を評価することは難しい.本研究では,大規模オンライン講座において自分自身で適応的に利用教材を選択する学習者に着目し,ある教材を勉強した場合にその内容を十分理解できるか否かの予測を試みる.