著者
石川 貴久 伊藤 知恵子 細矢 良雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.230, pp.7-14, 2001-07-19
参考文献数
8

10GHz以上の周波数帯を用いた衛星通信回線において大きな問題である降雨減衰に対する改善法として、地球局を2つ以上離して設置し、切り換えて通信を行うサイトダイバーシチが提案されている。現在、サイトダイバーシチ改善効果に関して、2つの方法がITU-Rにより勧告化されているが、これらは、サイトダイバーシチ効果に影響があると考えられる気象パラメータを考慮しておらず、改善の余地がある。本研究では、北見工業大学データバンク(ITU-Rデータバンクの約2倍)と気象パラメータとしてDuttonの雷雨率を用い、既存のITU-R推定法の改善を試みた。その結果、既存の推定法と比較し、本研究で得られた推定法により推定精度が向上できることを示す。
著者
細矢 良雄 伊藤 知恵子 伊藤 知恵子
出版者
北見工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

電波伝搬の研究は, 無線通信回線設計の基本である. 信頼性がありかつ経済的な無線通信回線を設計するには, 事前に当該地域の気候などを考慮して伝搬特性を推定する必要がある. 本研究では, 特に降雨時の伝搬特性につき, 全世界的に入手可能な地域気候パラメータを用い世界的に適用できる精度良い推定法の作成を目指し, 熱帯降雨観測衛星(TRMM)搭載降雨レーダデータを用いた解析を行い, 全世界的に入手可能な雷雨率が, 降雨時伝搬特性推定法に用いる有望なパラメータであることを明確にした.