著者
伊集院 壮
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

2型糖尿病は骨格筋をはじめとする末梢組織でのインスリン抵抗性の誘導とそれにともなう糖代謝能の低下が原因で起こる疾患である。本研究では、ホスホイノシチドホスファターゼSKIPが、骨格筋において小胞体ストレスとインスリンシグナル、そしてインスリン抵抗性を結ぶ分子であることを初めて明らかにした。さらに、SKIPによるインスリンシグナル制御は小胞体内腔のシャペロンであるGRP78との結合に大きく依存していることを明らかにした。これはPI3キナーゼシグナルと小胞体ストレスが非常に密接に機能していることを示す全く新しい発見である。
著者
伊集院 壮
出版者
神戸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

細胞増殖や細胞内物質輸送など様々な細胞内シグナル伝達を司るホスファチジルイノシトール3リン酸(PIP3)は、PIP3の脱リン酸化酵素であるSKIPやPTENによって細胞内において時間的にも空間的にも精緻に制御されていることを明らかにした。この結果はがんや糖尿病の一因を知る上で有力な手がかりとなると期待される。