著者
佐々井 祐二
出版者
津山工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究では、大島インターネット天文台を用いて、大島商船高専学生に対する物理科目の実験授業実施、近郊小学校児童に対する公開講座実施による科学教育を行っていた。引き続き、インターネット天文台計画を津山から発言できるよう最善を尽くしたい。本研究のもう1つの柱である計算機シミュレーションの科学教育への応用については、数回実験授業を行った。具体的には以下の通りである。1「インターネット天文台」計画第2ステージ津山において「超小型インターネット天文台」の構築作業を行っている。ドーム開閉を伴わないシンプルな構造とするため、球面収差を考慮した1辺80cmの透明アクリル四角錐を載せたアルミケースの中に、口径12.5cmマクストフカセグレン式望遠鏡、小型ファンレスpc(Linux)などを装備している。本科研費による計画内容を噛矢として、今後は、断熱対策や公開へ向けた作業と教育的応用を目指したい。2計算機シミュレーションによる物理現象視覚化コンテンツの作成Flashによる視覚化コンテンツe-Physicsについて、大島商船高専と呉高専で行った実験授業をまとめた。最新の計算機シミュレーションを用いたプログラム開発はこれからであるが、そのための科学的知見を得るため、宇宙初期や中性子星内部で実現される高密度状態に関連する計算機シミュレ「ションをスーパーコンピュータ上で行い、幾つかの研究成果を得ることができた。学生と共に可視化コンテンツ作成を続ける予定である。
著者
佐々井 祐二
出版者
津山工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

天文教育のため、小中学生を対象とする公開講座としての「天体観測会―君も未来のガリレオだ!―」を12回開催した。望遠鏡操作係を担当する補助学生はこれらの公開講座により相互教育されている。学生はまた食連星や太陽系外惑星の観測に取り組んだ。2015年12月、我々は東天体観測室の天体望遠鏡システムを更新した。新システムには赤道儀と口径35cm ACF鏡筒が装備されている。この赤道儀のスターロックシステムは、イメージングセンサーで対象を捉え、露光中に正確なオートガイドを実行する。また、我々は食連星(おとめ座HW星)の測光解析も行った。
著者
佐々井 祐二
出版者
独立行政法人国立高等専門学校機構津山工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

インターネット天文台はインターネット上のユーザがリモートでリアルタイムに観測できる装置である。その操作はWebブラウザ上で行われる。我々は口径35cmシュミットカセグレン式望遠鏡と冷却CCDカメラを装備した「津山インターネット天文台」を構築した。また、天文教育のため、世界天文年2009より小中学生を対象とする公開講座としての「天体観測会-君も未来のガリレオだ!-」を9回開催した。計算機シミュレーションの活用も含めて、今後も継続して科学教育を行う。
著者
稲垣 知宏 中村 純 隅谷 孝洋 長登 康 佐々井 祐二 深澤 謙次
出版者
広島大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2003

最先端の研究で利用される数値シミュレーションを通じて自然科学を学習していくための新しい教育について企画し、必要な電子教材の作成支援システムを開発することを目的に,計算機シミュレーションをテーマにした教育コースを作成すると共に電子教材開発を進め,これを利用した教育を実践した。教育の現場と研究の現場の連携とこれを支援するシステム,学問の新たなパラダイムに根ざした新しい教育の中で先端科学に対する社会的関心を引き出す可能性,教育に必要な電子教材開発について明らかにした。(稲垣、中村、隅谷、長登、佐々井、深澤)計算機シミュレーションを利用しようとする場合,必要に応じて電子教材を開発するところから出発することになる。扱いやすい教材開発環境が整ってきたことで,現在いろいろな形で教材開発が進められているが,今回の開発ではFlash(Macromedia社)上のActionScriptを利用して電子教材開発を進めた。数名の大学院生に対する90分程度の講習会から出発して教材開発者を育成し,約1年間の開発期間で70以上の教材を作成することができた。このような開発は大学院生の教育にも効果を上げている。(稲垣、中村、佐々井、深澤)電子教材開発コラボレーションの基盤環境としてWikiを利用したサイトを構築しその役割と可能性について調べた。容易にサイト構築が可能で,情報の掲載,修正方法を簡単にするツールは他にもあるが,Wikiは,普及状況,無料利用可能な事からも,教育現場に導入し易いツールである。Wikiサイト上では,気軽に情報を掲載できることから,従来までとは異なり開発途上にある動的な情報を蓄積することが可能になった。今後,コラボレーション全体の輪を広げることで,継続的な教材開発の道が開けると考えている。(稲垣、隅谷、長登)なお、これら研究成果については、国内の研究会等で報告している。