著者
佐藤 弥生 佐々木 千晶
出版者
岩手県立大学社会福祉学部
雑誌
岩手県立大学社会福祉学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Social Welfare, Iwate Prefectural University (ISSN:13448528)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.11-21, 2016-03

本研究は、虐待の延長上にある「不適切ケア」について、特別養護老人ホームの介護職員が持つ判断基準の傾向を明らかにすることを目的とした。A県の介護職員にアンケートを実施し、不適切な行為か迷った際の判断基準があると回答した366 人分の自由記述を分析の対象とし、テキストマイニングにより経験年数を変数として分析を行った。経験年数5 年未満では、自分よりも経験知の高い人へ相談すること、経験年数5 年以上になると立場の置き換えや対象者の感情や表情を判断基準とし、経験年数10 年以上では、「倫理綱領」といった基準も存在していた。結論として、介護職員にはより具体的な基準を示した上での倫理強化が必要であると考えられた。