著者
佐々木 芙美子 八田 達夫 唐渡 広志 Fumiko Sasaki Tatsuo Hatta Koji Karato
雑誌
AGI Working Paper Series
巻号頁・発行日
no.2014, pp.1-15, 2014-03

本研究は違法駐輪対策として自治体が取りうる3つの政策、すなわち、①駐輪料金の引き下げ、②駐輪場の拡大、③撤去率の引き上げの効果分析を行う。具体的には、駅前に乗り入れる自転車のうち違法駐輪される割合を駐輪場料金,撤去活動水準,駐輪場収容可能台数などに回帰して政策変数の有効性を検討した。本研究では,山手線・中央線沿線(東京都)の40駅でそれぞれ集計されたデータを利用した。本稿では、違法駐輪数が多かった時期である2001年のデータを用いる。本研究の分析により、例えば高円寺では、1000万円の追加費用を違法駐輪対策としてかけた場合、料金を下げれば81台、撤去率を上げれば136台、駐輪場を増設すれば96台(その際に公共用地を利用すれば200台)、放置自転車が減ることが明らかになる。