著者
多賀 厳太郎 佐治 量哉
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2019-04-01

新生児期には膨大な微生物に遭遇するが、腸内細菌との共生は生存や健康のための必須な条件であること、さらには、脳の発達に腸内細菌が重要な役割を果たしている可能性が指摘されている。しかし、ヒトの乳児の発達過程において、脳と腸内細菌の相互作用の実態について不明な点が多い。本研究では、(1) 睡眠中の乳児の脳の自発活動と代謝の動的連関を明らかにする。(2) 乳児における脳と腸の活動・代謝のクロストーク(脳腸相関)を調べる。(3) 乳児の腸内細菌叢を分析し、それらの個体差が脳腸相関や脳の機能的ネットワークの発達に及ぼす影響を調べる。これらより、乳児期初期において、脳が腸内細菌と共発達する原理を追求する。