著者
細川 徹 佐直 信彦 中村 隆一 砂子田 篤
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.475-482, 1994-07-18
被引用文献数
18

入院リハビリテーション後の在宅脳卒中患者217名を対象に,バーセル・インデックスと老研式活動能力指標を実施し,これから12項目版拡大ADL尺度を2次的に構成した.この尺度は1次元の階層性尺度であり,Guttmanの再現性係数は0.93,Menzelの尺度化係数はO.75,Mokkenの尺度化係数は0.83,またKR-20 信頼性係数はO.91であった,その得点に性差はなく,加齢に伴って有意に減少し,退院時の体幹・下肢運動年齢,上肢機能検査およびミニメンタノレステートと有意な正の相関があった.また,デイサービスやショートステイ,ホームヘルパー派遣などの利用者は未利用者に比べて有意に得点が低く,拡大ADL尺度は在宅脳卒中患者の機能的状態を敏感に反映していた.
著者
佐直 信彦 中村 隆一 細川 徹
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.7, pp.541-548, 1991-07-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
16
被引用文献数
21 9

退院後1年以上経った歩行可能な在宅脳卒中患者54例を対象として,10m最大歩行速度(MWS)と75項目の日常生活活動遂行の関係を検討した.性別,年齢,麻痺側,罹病期間,家庭内地位,MWSを説明変数とし,各項目の遂行頻度を目的変数として,数量化I類を用いて分析した.MWSが第一義の決定因として選出された活動は27項目であった.身辺処理や新聞を読むなどの静的活動はMWSの速度とは無関係であった.20m/分以上で掃除,買物などの家事,趣味や旅行などの余暇活動,40m/分以上で政治,文化講演会参加,80m/分以上では老人などの世話を行っていた.MWSは在宅脳卒中患者の日常生活活動の予知に有用である.
著者
佐直 信彦 中村 隆一 細川 徹
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.7, pp.541-547, 1991-07-18
被引用文献数
20

退院後1年以上経った歩行可能な在宅脳卒中愚考54例を対象として,10m最大歩行速度(MWS)と75項目の日常生活活動遂行の関係を検討した.性別,年齢,麻療側,罹病期間,家庭内地位,MWSを説明変数とし,各項目の遂行頻度を目的変数として,数量化I類を用いて分析した.MWSが第一義の決定因として選出された活動は27項目であった.身辺処理や新聞を読むなどの静的活動はMWSの速度とは無関係であった.20m/分以上で掃除,買物などの家事,趣味や旅行などの余暇活動,40m/分以上で政治,文化講演会参加,80m/分以上では老人などの世話を行っていた.MWSは在宅脳卒中患者の日常生活活動の予知に有用である.
著者
佐直 信彦 中村 隆一
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.399-403, 1993-06-18
被引用文献数
18

歩行可能な脳卒中片麻痺患者50症例を対象として,10m距離の最大歩行速度,立位時の両足圧中心累積移動距離(SP),両膝伸展・屈曲の等速性筋力を測定し,年齢や性などの個人情報および神経学的所見との関連を検討した.重回帰分析の結果では,最大歩行速度の決定因は患側膝伸展カとSPであり,筋力が低く,SPが大きいほど歩行速度は遅かった.SPの決定因は開眼時では患側膝伸展力,発症からの期間,体重,門限時では患側膝伸展力,感覚障害,年齢であった.脳卒中後,立位バランス保持の感覚運動機能は視覚系への依存が高まり,その再統合にはかなりの時間を要する.