著者
佐藤 いつみ 高久 雅生
雑誌
じんもんこん2019論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.245-252, 2019-12-07

無形民俗文化財は,人々の生活の推移を示すものであり,その情報も含めて後世に残していく必要がある.本研究では,無形民俗文化財情報の構造化する手法を提案し,その適用を図ることを通じて,その統一的な管理とアクセス性向上を目指す.構造化を行うにあたり,CIDOC CRMに基づき,無形民俗文化財情報のLinked Data化を行った.データモデルでは,中心となる無形民俗文化財のエンティティに対し,イベント情報に関する3種類のエンティティ,「開催イベント」「発祥記述イベント」「登録イベント」を関連づけた.また,無形民俗文化財のカテゴリーの階層関係をSKOSで表現した.作成したデータモデルには,インスタンスとして無形民俗文化財の一つである「秋田の竿燈」を当てはめ,作成したデータセットについて議論する.