著者
江草 由佳 高久 雅生
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.7, pp.361-367, 2018-07-01 (Released:2018-07-01)

教科書LODは,国立教育政策研究所教育図書館や教科書研究センター附属教科書図書館が長年かけて組織化してきた書誌情報をまとめてLOD化したものである。1992年施行の学習指導要領以降の検定教科書を対象として,書誌事項と教科等の関連情報をLOD化し,2018年3月現在,7,257タイトルの教科書情報,RDFデータとして157,297トリプルを公開している。本稿では教科書LODの開発および公開を通して得た知見を紹介する。
著者
高久 雅生
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.162-169, 2014-05

Web APIは情報サービスの,とりわけWeb上で提供されるサービスにおいて,縁の下の力持ちとして欠かせない位置を占めつつある。本稿ではWeb APIの提供と利用の両面から類型を示しながら,その歴史的な意義と機能を紹介する。学術情報分野を中心にWeb APIの提供事例とマッシュアップ事例を挙げるとともに,その利用目的やデータ形式,ライセンス,永続性といった点を取り上げて議論し,Web APIがもたらしている役割を解説する。
著者
縵沢 奈穂美 高久 雅生
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.161-174, 2017-05-27 (Released:2017-07-21)
参考文献数
25

本研究の目的は「書籍の種類・読む目的が変わると,着目する項目が変化する」かどうかを明らかにすることである.オンライン調査により,同じタイトルの書籍の電子書籍と紙の書籍を示し,どちらを選択するかを尋ねた.課題ごとに「書籍の種類」,「あとがきの有無」などの提示情報を変化させ,どの情報を重視しているのかを調べた.小説を取り扱った課題では紙の書籍を選択した人数が多く,実用書では電子書籍を選択する人数が多いという結果が得られた.また,読む目的を変更すると,項目の重要度の値が変化していた.特定の書籍の種類や読書の目的を設定した場合,「書籍の種類・読む目的が変わると,着目する項目が変化する」可能性があるのではないかと考えられる.
著者
高久 雅生
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.48-53, 2014-02

15 年間にわたるオープンソース運動を振り返りながら,図書館サービスとの接点,オープンソースソフトウェアの利用事例を紹介する。図書館サービスにおけるオープンソースソフトウェアの例として,図書館管理システム,機関リポジトリ,次世代OPAC といった分野を取り上げ,国内及び海外の事例を紹介する。近年の図書館サービスの文脈におけるオープンソースソフトウェアの課題として,クラウドコンピューティングの進展やオープンデータ,人材育成などの観点から考察し,今後の課題を述べる。
著者
田辺 浩介 高久 雅生 江草 由佳
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.219-228, 2013-07

本研究では,FRBR のWork・Expression のエンティティを,既存の運営母体によって作成・管理された書誌・所蔵データと連動して扱える,疎結合構成の実装モデルを提案する.この提案手法は,Work・Exprsesion の記述のためのシステムを,Web 上で提供されている既存の目録システムと独立して運用することを可能にしている.本研究では既存の目録システムとしてCiNii Books を用いたシステムを試作し,その実現可能性を示した.We propose a loosely coupled implementation model that allows cataloging systems to record FRBR Work and Expression entities connecting bibliographic records maintained by existing libraries. The proposed model enables a cataloging system that records Work and Expression entities to operate in-dependently from existing cataloging systems. We have developed a prototype system that uses CiNii Books as an existing cataloging system and showed its feasibility.
著者
谷藤 幹子 高久 雅生 大塚 真吾 轟 眞市
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.888-901, 2009 (Released:2009-03-01)
参考文献数
26
被引用文献数
3 1

研究成果の蓄積と公開は,独立行政法人たる研究所においても重要な任務だが,それを図書館が担うという考え方はつい先ごろまでまったく浸透していなかった。そもそも図書館は,本を買って置く場所という認識である。専門職員が充分にいるわけでもない。しかしさすがに情報社会の波が研究現場にもさまざまな形で押し寄せてくるに至り,組織全体としての情報の流通・発信力に不足感を感じてきたところといえる。物質・材料研究機構(NIMS)では,購読図書の電子化が進んでいることとも合わせ,いっそのことバーチャルな世界でデジタルライブラリーを考えようということになった。未来のライブラリーとは(人も含め)どのようなものか? 研究者が使いたくなる機能とはどのようなものか? そうした問いかけを重ねる中で,単なる蓄積・公開にとどまらず,蓄積された情報が確かな手応えを伴って発信できる仕組み,より能動的なライブラリーシステムを目指してNIMS eSciDocの研究開発に着手したところである。第一期はシステムの「発信する力」に焦点をあて,その具現化にふさわしいソリューションを追求し,改良と試験運用を開始した。本稿はその概要を述べるとともに,他の文書/動画共有サイトとの発信力の比較を行ったNIMS研究者の声も紹介する。
著者
高久 雅生 谷藤 幹子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.29-41, 2012 (Released:2012-04-01)
参考文献数
35
被引用文献数
3 2

物質・材料研究機構(NIMS)では,2008年よりデジタルライブラリー構想に基づく機関リポジトリNIMS eSciDocの開発と運用を始めた。eSciDocは柔軟な拡張可能性と豊富なWeb APIを併せ持つドイツ製のオープンソースのリポジトリソフトウェアであり,単に文献リポジトリにとどまらず,eサイエンスのための汎用ツールとしての機能を持ち合わせている。このような利点を活かして開発,運用してきた機関リポジトリNIMS eSciDocの現状と課題を報告する。あわせて,機関リポジトリと対をなして取り組んでいる研究者総覧SAMURAIについても報告する。SAMURAIは,NIMS研究者約500人を対象に,その連絡先や業績文献,研究内容などをわかりやすく伝えるサービスとして,機関リポジトリや外部データベースと密に連携しながら,2010年より運用を開始した。本報告では,これらのサービス内容と利用動向とともに,今後の展開について述べる。
著者
高久 雅生 江草 由佳 寺井 仁 齋藤 ひとみ 三輪 眞木子 神門 典子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.224-235, 2009-05-16 (Released:2009-06-27)
被引用文献数
1 4

Web 情報探索行動中のサーチエンジン検索結果一覧ページ(以下,SERP と呼ぶ)に対する行動に着目し,ユーザ実験の方法論により,視線データ,ブラウザログ,事後インタビュー等の情報を包括的に用いて,ユーザ属性,タスク属性,クエリ属性の3 つの要因と,眼球運動による視線データとの関連を探った.分析の結果,SERP における行動の説明変数としては,他の要因に比べてInformation/Navigational クエリの違いによる効果が最も大きく,SERP への遷移の直接的な原因となるクエリ種別により,ユーザの行動を予測しうる可能性が示唆された.
著者
縵沢 奈穂美 高久 雅生
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.165-173, 2016-05-14 (Released:2016-07-15)
参考文献数
6
被引用文献数
1

本研究は書籍の購入者が書籍に対してどういったことが得られると想定し,どの点を比較し,購入しているかを明らかにする.現在,電子書籍と紙の書籍に掲載してある情報には差異がある.その状況で目的にあった購入時の選択が行えるように,購入者がどの点に着目して購入時の選択を進めているかを,書籍の購入に関するストーリーと比較項目のチェックリストを用いて調べた. 実験参加者14名を対象として調査した.結果,4つの課題でいずれも選択されていた人数が5人以上であったのは値段である.また書籍の種類や読む目的を変更すると,着目する項目が変化すると考えられる.
著者
吉川 次郎 高久 雅生 芳鐘 冬樹
巻号頁・発行日
2016

In this paper, we analyzed Digital Object Identifier (DOI) links among English, Japanese, and Chinese Wikipedias (hereafter, enwiki, jawiki, and zhwiki, respectively), which possibly work as a bridge between the Web users and scholarly information. Most of the DOI links in these Wikipedias were revealed to be CrossRef DOIs. The second most-referenced in jawiki were JaLC DOIs, whereas those in zhwiki were ISTIC DOIs. JaLC DOIs were uniquely referenced in jawiki, and ISTIC DOIs tend to be referenced in zhwiki. In terms of DOI prefixes, Elsevier BV was the largest registrant in all languages. Nature Publishing Group and Wiley-Blackwell were also commonly referenced. The content hosted by these registrants was shared among the Wikipedia communities. Moreover, overlapping analysis showed that jawiki and zhwiki share the DOI links with enwiki at a similar high rate. The analysis of revision histories showed that the DOI links had been added to enwiki before they were included in jawiki and zhwiki -- indicating that the majority of DOI links in jawiki and zhwiki were added by translating from enwiki. These findings imply that the DOI links in Wikipedia may result in multiple counts of almetrics.
著者
高久 雅生 江草 由佳 寺井 仁 齋藤 ひとみ 三輪 眞木子 神門 典子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.249-276, 2010-10-22 (Released:2010-12-08)
参考文献数
41
被引用文献数
3

Web利用者の情報探索行動の理解のために,眼球運動データ,ブラウザログ等の情報を包括的に用いて,ユーザ特性,タスク種別の違いがいかに探索行動に影響しうるかを検討した.ユーザ特性として図書館情報学専攻の大学院生と一般学部生の2グループを設定し,それぞれ大学院生5名,学部生11名が実験に参加した.タスク種別としてレポートタスクと旅行タスクの2つを設定して,それぞれ15分間ずつのWeb探索行動を観察した.実験の結果,タスク種別の影響として,サーチエンジンの検索結果一覧ページ上における視線注視箇所として,旅行タスクではスポンサーリンク,レポートタスクではスニペット領域がより多く見られるなど,タスク毎に着目する情報が異なることが示された.また,旅行タスクではサーチエンジン検索結果一覧ページから2回以上たどったページの閲覧回数がより多く,異なるタスクにおいて情報収集方略が異なる傾向が示唆された.一方でユーザ特性の影響として,大学院生は学部生に比べて,ページ閲覧をすばやく行い,タブ機能を用いた並列的な閲覧行動も観察されるなど,効率的な情報収集を目指した行動の差異が見られた.
著者
田辺 浩介 常川 真央 高久 雅生 江草 由佳
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.321-341, 2014-10-06 (Released:2014-12-31)
参考文献数
40
被引用文献数
1

本研究では,FRBRのWork・Expressionのエンティティを,図書館などによって作成,管理された既存の書誌・所蔵情報と連動して扱うことができ,かつ,別々のシステムで管理されたWork・Expressionエンティティをシステム間で相補的に利用できる疎結合構成の実装モデルを提案する.この提案手法は,Work・Expressionの記述のためのシステムを,Web 上で提供されている既存の目録システムと独立して運用することを可能にしている.本研究では既存の目録システムとしてCiNii Booksを用いたシステムを試作し,その実現可能性を示した.
著者
江草 由佳 高久 雅生
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.69-74, 2007-05-25
被引用文献数
1

日本語書誌データを対象としてSRU/SRWプロトコルに対応した書誌検索システムを開発した。国立教育政策研究所教育図書館が提供している「教育研究論文索引」の日本語論文書誌データ約12万件を対象とし,さらに同図書館OPACログデータを元にしたテストクエリセットを作成し,これらの検索がSRU/SRWを通じて行えるかを確認するとともに,実運用規模における検索システムの可能性について考察した。
著者
江草 由佳 高久 雅生
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.123-130, 2011-05-28

教育分野の研究論文や雑誌記事を対象とした論文データベースである教育研究論文索引は,国立教育政策研究所教育研究情報センター教育図書館によって作成されている.この教育研究論文索引のレコードがCiNii データベースとどれくらい重複しているかについて調査し,その分析結果を報告する.調査の結果,EPI データベースの収録論文のうち59~63% はCiNii にも収録されていることが分かった.これらの調査結果は,教育研究論文索引のサービス向上のための基礎データとするとともに,実サービスにおける論文リンクとして提供している.
著者
吉川 次郎 高久 雅生
出版者
情報メディア学会
雑誌
第15回情報メディア学会研究大会発表資料
巻号頁・発行日
pp.39-42, 2016

あらまし:Wikipediaにおける日本国内の学術情報の参照について、研究分野および言語版ごとの特徴や差異を明らかにするため、日本語版、英語版、中国語版におけるJ-STAGEコンテンツの参照状況の分析を行った。結果、研究分野は生命科学分野の割合が共通して高く、日本語版は理学・工学分野の割合が他言語版に比べて高いこと、日本語版は和文誌や英和混在誌が多いのに対し、英語版および中国語版では英文誌が多いことが分かった。
著者
吉川 次郎 佐藤 翔 高久 雅生 逸村 裕
出版者
情報メディア学会
雑誌
第14回情報メディア学会研究大会発表資料
巻号頁・発行日
pp.27-30, 2015

日本語版Wikipedia におけるDOI リンクが記述された経緯を明らかにするため、英語版Wikipedia の翻訳項目の特定およびそこに含まれるDOI リンクの分析を行った。その結果、DOI リンクが記述されている日本語版の約94%の項目が言語間リンクをもっていること、また、それらの項目間での共通のDOI リンクは、英語版の翻訳を通じて日本語版に記述されたものが大部分を占めることを示唆する結果が得られた。
著者
高久 雅生
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.162-169, 2014-05-01

Web APIは情報サービスの,とりわけWeb上で提供されるサービスにおいて,縁の下の力持ちとして欠かせない位置を占めつつある。本稿ではWeb APIの提供と利用の両面から類型を示しながら,その歴史的な意義と機能を紹介する。学術情報分野を中心にWeb APIの提供事例とマッシュアップ事例を挙げるとともに,その利用目的やデータ形式,ライセンス,永続性といった点を取り上げて議論し,Web APIがもたらしている役割を解説する。
著者
高久 雅生
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.48-53, 2014-02-01

15年間にわたるオープンソース運動を振り返りながら,図書館サービスとの接点,オープンソースソフトウェアの利用事例を紹介する。図書館サービスにおけるオープンソースソフトウェアの例として,図書館管理システム,機関リポジトリ,次世代OPACといつた分野を取り上げ,国内及び海外の事例を紹介する。近年の図書館サービスの文脈におけるオープンソースソフトウェアの課題として,クラウドコンピューティングの進展やオープンデータ,人材育成などの観点から考察し,今後の課題を述べる。