著者
佐藤 文治
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.127-131, 2014 (Released:2016-04-05)
参考文献数
5

次世代天然物化学技術研究組合(略称:天然物組合)では,天然物,特に微生物産物からの創薬を長年にわたって手がけてきた大手製薬企業等の組合員企業が,自社で所有している天然物ライブラリーの組合員企業間での相互利用およびアカデミアへの普及拡大(以下,総称して「天然物ライブラリーの相互利用」という)を行い,創薬の研究開発効率を上げようという取り組みを行っている.ライブラリーの作成と維持のような人手と手間がかかる創薬基盤的な技術開発を各社で協力して行い,日本では縮小傾向にある天然物からの創薬を再度活性化させたいという狙いがある.本稿では,主に天然物組合におけるライブラリーの相互利用について述べる.