著者
西山 知佳 佐藤 隆平 島本 大也 黒木 裕士 江川 達郎 金丸 敏幸 谷間 桃子 大鶴 繁 田中 真介 石見 拓
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.852-859, 2022-10-31 (Released:2022-10-31)
参考文献数
8

目的:COVID-19流行期において,新入生(以下:学生)を対象に救命処置を理解することを目標に行ったオンライン講習の実施内容を報告する。方法:2,942人の学生を12グループに分け各々Zoomを立ち上げた。教員がDVDを用いて胸骨圧迫と自動体外式除細動器の使い方について指導を行っている様子をビデオカメラで撮影しZoom配信した。クッション,体重計を学生に準備させ30kgを目標に胸骨圧迫の練習を行った。ブレイクアウトルーム機能を使い新入生10名に対して教員1名のグループに分け,学生が行っている胸骨圧迫に対して教員がフィードバックを行った。結果:3日間で2,623人が講習に参加し,2,393人(91.2%)が講習後の無記名調査に回答した。98.1%が救命行動を理解でき,84.4%がオンライン講習を有意義と回答した。結語:身近なものを教材とし学生へのフォロー体制を整えることで,短期間に多人数に対して,大多数の学生が意義を感じる講習ができた。
著者
佐藤 隆平
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3-4, pp.96-104, 1952-03-25 (Released:2010-11-22)
参考文献数
25
被引用文献数
1

1) 酸性の玉川の水を導入してから8年7ケ月を経過した昭和23年夏期に於ける田沢湖の湖沼條件及び生物相を調査した.2) 田沢湖に導入された玉川の酸性の水は15~25℃であるので, 所謂楔状の成層をなして等温の10~20m層を拡散し乍ら流出口に達するが, 長期間に深層迄影響を及ぼしその実測値は現在pH4.3~5.3を示してゐる.3) 動物性浮游生物としてはScapholeberis mucronata, Chydorus sphaericus及びCyclops strenuus, 植物性浮游生物としてはOscillatoria sp.が見出された.之等の中でScapholeberis mucronataが爆発的に大量に発生し表層に於て1m3当り4636個かぞへられた.4) 底棲生物としてはエスリカ幼虫がウグイの胃中より見出されたので, 之から本種の棲息してゐることが推察される.5) 魚類としてはアメマス, ウグイ及びギギの棲息してゐることが確められたが, 從來田沢湖に饒産してゐたクニマスは著しく減少したか或は絶滅に近い状態にあるものと推察される.